外壁の種類とメンテナンス
1.サイディング
ボード状の建材の為、施工性が高く、表面のデザインも多様でタイル風、石積み風などあり、本物のような風合いを持つ商品もあります。 価格の面でも、比較的低価格な商品から高性能を有する高価な商品まで種類が豊富です。サイディングは、さらに窯業系・金属系・木質系・樹脂系に分けることができます。
<メンテナンス方法>
窯業系・金属系
サイディング継ぎ目のコーキングひびや割れ、色あせ、チョーキング、汚れ、藻の発生が症状にでます。コーキングの補修(5年~10年ごと)と塗替えが必要です。塗膜材の種類により塗替え時期は違いますが、フッ素(15~20年)、シリコン(12~13年)、ポリウレタン(8~15年)、アクリル(6~10年)です。
木質系・樹脂系
チョーキングや透明感が薄れたら塗替えの時期です。ひび割れ反りもあるので早めの塗り替えが必要です。退色がなく、コーキング材も使用しないので、メンテナンスは、汚れを中性洗剤で水洗いすることです。破損の場合は一枚から交換できます。
2.吹き付け仕上げ・モルタル下地
セメントと砂を混ぜ、水で練ったモルタルを下地に、仕上げ材で塗装をする方法。仕上げには吹き付けて仕上げたり(吹き付け仕上げ)、ローラーやコテで模様を施したものがあります。
<メンテナンス方法>
ひびや割れ、色あせ、チョーキング、汚れ、藻の発生が症状にでます。 クラックと呼ばれる細いヒビが生じるので補修します。雨水が入ると内部の木材を腐らす可能性もありますので、早めの補修が必要です。コーキングの補修(5年~10年ごと)と塗替えが必要です。塗膜材の種類により塗替え時期は違いますが、フッ素(15~20年)、シリコン(12~13年)、ポリウレタン(8~15年)、アクリル(6~10年)です。
3.塗り壁
土壁や漆喰がこちらにあたり、日本の伝統的な壁です。
<メンテナンス方法>
表面のヒビ、はがれがないか点検が必要です。汚れは洗い流せないので塗替えが必要です。
4.タイル
土や鉱物を混ぜ、焼き固めた素材です。焼き方や吸水率により磁器質、石器質、陶器質ににわけられ、吸水率の低い、磁器質やせっ器質は、耐久・耐火性に優れ、主に外壁に使われます。一方で、重量の重さ、施工の手間、コストが他の素材に比べて高めということが欠点。
<メンテナンス方法>
塗りなおしの必要はありませんが、タイルの浮きや目地の破損、コーキング材は定期的に点検が必要です。
5.石材
天然石を用いたものと天然石をセメントや樹脂を練り混ぜ加工した人造石を用いたものがあります。人造石は、色合いやデザインが豊富で、工場で生産するため品質や価格が安定しています。
<メンテナンス方法>
塗りなおしの必要はありませんが、石の浮きや目地の破損、コーキング材は定期的に点検が必要です。
6.ALC
ALC はAutoclaved Lightweight Concrete(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート)の略で、主原料は珪石、セメント、生石灰、発泡剤のアルミ粉末です。質、精度ともにきわめて信頼性が高く、しかも多孔質、軽量、無機質であり、耐火性能が高く加工が簡単という特徴もあります。
<メンテナンス方法>
サイディング継ぎ目のコーキングひびや割れがないか、藻の発生がないか定期的に点検してください。
コーキングの補修(5年~10年ごと)と塗替えが必要です。塗膜材の種類により塗替え時期は違いますが、フッ素(15~20年)、シリコン(12~13年)、ポリウレタン(8~15年)、アクリル(6~10年)です。
屋根の種類とメンテナンス
1.金属屋根
鋼板、銅版、アルミニウム版、ステンレス版などの種類があり、最近では、耐久性のあるガルバリウム鋼板が主流です。軽量で密閉構造で水が入りにくいといった長所がありますが、反面、断熱性、遮音性が悪いという短所もあります。
<メンテナンス方法>
表面がさびてきたり、色が褪せてくるので塗り替えが必要です。さびが発生すると、穴が開き、雨漏りの原因にもなるので、早めの点検&塗装が必要です。
早ければ3年から、4~8年毎に塗替えをお勧めします。
2.スレート屋根
もともとは玄昌石を材料とする薄い板状の屋根材で、現在は、彩色石綿セメント板、商品名で言う「カラーベスト」「コロニアル」が代表格です。
軽量性に優れ、色数も豊富なので現在多く使われています。
<メンテナンス方法>
10年以上経つと色が褪せたり、ひび割れ、カビ・苔の発生があります。
高圧洗浄で汚れや苔を洗い、表面を塗装することで塗膜を保護します。
3.瓦屋根
形状も形もさまざまありますが、粘土をプレス形成した焼いた屋根材です。
耐火、防水、断熱、遮音に優れていますが、重量があるので建物に負担がかかります。
<メンテナンス方法>
陶器瓦は塗装の必要はありませんが、セメント瓦は経年により変色するので、数年毎の塗装が必要です。塗装をしないと、セメント瓦自体に水分が含み劣化が進みます。
塗料の種類にもよりますが、約10年間隔で確認しましょう。
瓦屋根全般は、ずれや割れがないか定期的に点検する必要があります。