塗替えは必要?
塗り替えは、家の保護と美観の2点が中心となります。
美観については、それぞれの感じ方によって違うと思いますが、家の保護という面では塗装は必要不可欠です。
家は屋根や外壁に守られているわけですが、屋根材や外壁材を雨や紫外線から守っているのが塗膜です。塗膜が劣化し傷んでしまうと屋根材や外壁材などが直接雨や紫外線を受けてしまうことなり、家の構造体の劣化や雨漏りの要因となります。家を安全に快適に維持していくことが困難になってくるのです。
劣化しすぎて、部材そのものが痛んでしまう前に、定期的に屋根や外壁を塗装することで家の寿命を延ばしていくことができます。
塗替え目安時期
それでは、どのくらいのサイクルで塗装を行うと家を安全・快適に維持していくことができるのでしょうか?
主な種類を例にご紹介します。
▼外壁
種類 | 症状 | 塗替え目安時期 |
モルタル | ・モルタルのひび割れ(クラック) ・隣接している北側や湿気によるカビ、藻 ・汚れ |
6~10年 (塗膜材により違います) |
サイディング | ・合わせ目のコーキングひび割れ ・サイディングボードの反りやひび割れ ・紫外線による塗膜の劣化で起こるチョーキング(白い粉) ・隣接している北側や湿気によるカビ、藻 ・変色、退色 |
6~10年 (塗膜材により違います) |
ALC | ・ALC特有の小さな穴が見える ・合わせ目のコーキングのひび割れ |
6~10年 (塗膜材により違います) |
▼屋根
種類 | 症状 | 塗替え目安時期 |
ストレート屋根 | ・コケ、藻の発生 ・塗装のハガレ、ひび割れ |
10年 |
トタン屋根 | ・錆びの発生 ・塗装のハガレ |
3~8年 |
瓦屋根 (セメント瓦) |
・変色 ・ズレや割れ |
10年 |
塗替え時期のサイン
塗膜の劣化の仕方は通常下記のような順序で起こってきます。
- 艶が落ちてくる
- 色の彩度が落ち変色してくる
- 表面が粉っぽくなってくる(チョーキング現象)
- ひび割れ、こけが生えてくる。
- 塗膜が剥がれてくる。
塗り替えは早いに越したことがないので、4段階以前が最適な時期といえますが、家の構造体に影響が出ないうちという視点からも遅くても5段階より前がよいでしょう。
代表的な塗替えサイン
▼外壁
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ひびが入っている放っておくと雨水が侵入し、下地が腐食していきます。
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壁を触ると白い粉がつく塗料が古くなっているサイン。「チョーキング現象」といわれます。
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塗膜が剥がれている塗膜がはがれると建物内部の鉄筋が風雨の影響でサビてしまうなど、建物の寿命が短くなる原因。
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塗料の色あせ、黒ずみ
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カビや汚れが発生塗膜が劣化し水分を含みやすくなってくるとコケや藻が発生。
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サイディング表面の劣化コーキングの亀裂は一旦水分が浸入してしまうと影響が出るのが早い。
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窓枠の腐食や塗膜のはがれ腐食が進んでしまうと、塗替えではなく交換になってしまいます。
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雨戸の破損や塗膜のはがれ塗膜がはがれてしまうと、直に木に影響するため劣化を急速に進めてしまいます。
▼屋根
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苔や藻が発生している苔や藻の発生を放っておくと、劣化が進み、雨漏れにつながってしまいます。
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塗料の色あせ表面が防水処理能力を失っています。内部の結露の原因になる場合もあります。
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鉄部がサビているサビを放置すると強度が落ちたり、接続部がもろくなり、危険な状態になってしまいます。
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樋の汚れやはがれ
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軒天・破風板の汚れや腐食